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カメラのレンズを紹介するぜ(単焦点編)

買った順にレンズを紹介するぜ。

本当は全部やるつもりだったのだけど、力尽きたのでまずは単焦点のみ。

AF-S NIKKOR 50/1.8G

6群7枚(非球面1枚)全群繰り出しフォーカス。¥35,000くらい


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きれいなダブルガウスと思いきや、後ろの張り合わせの凸レンズは両凸なんですね。

いわゆる「標準レンズ」の50mmという画角で、寄れすぎない上に離れられないと使い所が難しかったりしますが、逆に言うとどこでもそれなりに使えるということなのかも?

当初買ったときはAPS-CのD5100につけていたのでフルサイズ換算75mm相当で、これまた難しかった。
ライブのときにはまあ使えるんだけどね。それ以外だと寄りすぎてしまうので手軽な写真には難しい。

キヤノンの撒き餌とまでは行かないけど、手頃な値段なので1本目の単焦点としてもありなのかも。

個人的にはAPS-Cなら1本目の単焦点は35/1.8Gをおすすめします。

AF-S NIKKOR 85/1.8G

9群9枚 インナーフォーカス ¥73,000くらい


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ニコンの85mmは(といっても他をそんなに知ってるわけじゃないのですが…)、どれも凸凸凸の3群構成ですね。

アプラナチック面のメニスカスを使った凸凸凹の前群と、トリプレットが2組。

非常に素直かつ色っぽい描写をしてくれるレンズで、ライブ撮影のときは多用させていただきました。それでいてコスパ最強。
個人的にはちょっと絞ったときの解像感とボケのバランスが最高。上の写真はF2.8くらいだったような。

85mmはポートレイトによく使われる画角なので、F1.4のレンズはツァイスOtusを始めシグマArt、キヤノンの新モデルなど""強い""レンズを出していますが、ニコンはF1.4とF1.8で変わらず、美しい凸凸凸。
50mmといえばF1.8もF1.4もダブルガウスだ!と言わんばかりに。

確かに時代に取り残されているのかもしれませんが、そういうところ、好きですね。

AF-S NIKKOR 35/1.8G ED

8群11枚(EDレンズ1枚、非球面レンズ1枚)リアフォーカス ¥80,000くらい


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教科書の、とまではいかないけれども、非常に綺麗なレトロフォーカスタイプ。

凹のパワーを持つ前群の3枚と、マスターかつフォーカシングの後群はガウスタイプ。最後に像面補正用の非球面メニスカスが1枚。
意味のないレンズがどこにもない。

黄色で示されたEDレンズ(Extra-low Dispersion : 異常低分散)は、色収差の特に二次スペクトルを抑えるためのガラスで、ニコンではPC102と呼ばれる硝材ですね。
このレンズではおそらく、近距離撮影時の色収差を抑えているのではないかと思います(てきとう)。

アウトフォーカスがなめらかなせいか、空間の写し込みが非常に魅力的で、適当に撮っても奥行きのある写真になります。
画角も使いやすく小さく軽量なので、散歩に1本持ち歩くならこれ。

Ai-S NIKKOR 35/1.4

7群9枚 フローティングフォーカス


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ここからはMFレンズ。Ai-Sというのは

  1. 絞り優先自動露出に対応。絞り値と明るさから自動的にシャッター速度を決める機能に対応
  2. 上記 + 開放F値を自動識別する(Aiレンズ)
  3. 上記 + シャッター速度優先の自動露出に対応(Ai-Sレンズ)

ということ。

ちなみに説明しなかったけど、AF-Sはオートフォーカスに対応し(AF)、超音波モータを内蔵している(AF-S)ということ。

ニコンのレンズ名称の解釈については以下のページが非常に詳しいです。

kintarou.skr.jp


閑話休題。このレンズについて。

"フローティング"(近距離補正機構 : CC (=Close-range Correction))というのは、それまでの全群繰り出しフォーカスでは、特にレトロフォーカスタイプで発生してしまう像面湾曲を補正するため、レンズを群に分けてそれぞれを独立させて動かすことでフォーカシングをする機構のこと。

全群繰り出しをすると同時に、像面湾曲を補正する空気間隔を調整する、といったイメージかな。

3枚目の写真は、開放で夜景を撮ってみたら教科書のようなサジタルコマフレアが出たので記念に。
あまり性格の良い写真ではないですね。

Ai-S NIKKOR 20/2.8

9群12枚 フローティングフォーカス


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広角小型のこれも便利レンズ。こんなに小さい鏡筒の中に12枚ものレンズが詰まっていると思うだけで胸が熱くなります。

誠に恥ずかしげながら、これくらい広角なレンズになると見方がわからないので、断面図についてあれこれ言うことができません。
ただ、20mmという広角レンズなのに凸先行タイプだったんですね。

凹レンズを前において画角を稼いだ上で一旦光線を発散させ、凸レンズで結像するというのが「レトロフォーカス」タイプの原理なのですが、凸を先行させることで空気間隔をぎゅっと詰めて、レンズのコンパクトに寄与しているのかもしれません。

もうすこし勉強して詳しくなりたいと思います。

Ai-S NIKKOR 50/1.8

5群6枚 全群繰り出しフォーカス


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教科書に載ってるようなきれいな変形ダブルガウス

薄いことからその名がついた「パンケーキ」レンズにするため、中央の空気間隔を減らし、凹面のパワーを減らしたとのことです。
ニッコール千夜一夜物語 - 第六十夜 | Enjoyニコン | ニコンイメージング

お手本のようなレンズで写真を取れることに感謝。ただ桜並木の写真はアンダーでした。ざんねん。。

Ai AF Micro-NIKKOR 60/2.8D

7群8枚 フローティングフォーカス


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現像後フィルムをデジタル化するために中古品を購入。
デジカメでフィルムを1:1マクロ撮影すれば、そのまま画像データになるのです。これがめちゃ便利。

マクロレンズというのは、等倍以上の撮影ができるレンズのこと。
つまり、大きさ1cmのものをフィルム上でも1cmで写せるということです。

どんなレンズでもめちゃくちゃ近づけば拡大撮影できるじゃないか!と思うかもしれませんが、非マクロのレンズではそうはいかず、近づきすぎるとピントが合わなくなってしまう。

一般に撮影距離が変わるとレンズの性能も変わり、あまりに近づきすぎるとまともな写真が撮れなくなってしまうため、性能を保証できない距離にはピントが合わせられないように設計されているのです。

逆に言うと、等倍になるような拡大・近距離撮影でも性能が保てるようにわざわざ設計をしたのがマクロレンズということになります。

ちなみにニコンマクロレンズはマイクロニッコールと呼びます。

HPを見に行くとなんかそれっぽい説明がしてありますが、中身はどうでもいいのです。マイクロニッコール、かっこよくないですか。


このレンズの場合、近距離補正方式(フローティングフォーカス)を採用していて、フォーカシングの際には最後の分離ダブレットは固定のまま、ダブルガウス部分を繰り出しながら、中間の空気間隔をだんだん狭めて行くことで像面湾曲を補正しているようです。

これ単体でまだ写真を撮っていないので、そのうち写真を上げるかもしれません。

感想

一通り広角~中望遠までのプライムレンズを揃えてしまったので、次はどのレンズが欲しくなるのでしょうか。。。

ニコンのF1.8シリーズはどれも良いレンズなので、広角の残り2本にも興味はありますが、そこまで必要性を感じたことは無いんだよなあ。

まずはいい写真を撮ることを心がけて行きていきます。