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結婚式におけるDIYについて(1/2)ペーパーアイテム編

ご無沙汰しております。


先日、結婚式をしました。
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その際に色々とDIY(Do It Yourself:自分でやること)したので、

知見を残しておくためにこのような形の記事にさせてもらいました。


実際、自分でやったときも色々とネットサーフィン(死語)しながら

先人の業績を参考にさせてもらったところがあるので、

今後もしこの記事が誰かの役に立てば幸いです。



例によってクソ長くなってしまうので2回に分けました。

今回がペーパーアイテム編。次回は小物と配線編です。
magihara.hateblo.jp

DIYの目的とスタンス

まず、この記事における各種DIYコスト削減を目的としたものではないです。

そしてここに挙げる紙類は、特にこだわりがなければ式場側に丸投げしたほうが安く手軽に作れるものばかりです。

加えて、経験のある人はわかると思いますが、こういったイベント準備では人的リソースや準備の手間のほうが、多少の金銭よりも遥かに貴重であって、通常は金でなんとかできるものはしたほうが良いのです。

なのでこの記事のDIYは主に、カタログ品はちょっと嫌なので、手間をかけてでも自分で納得の行くものを作りたいという人向けです。


よく、招待状・席次表・席札とかをDIYしてコスト削減!とかいう宣伝がありますが、

そこケチるくらいなら呼ぶ人減らしましょう。


良いもの、自分の満足のいくものを作るには一切金と手間を惜しまないという気持ちでやっております。


よろしくお願いいたします。


ペーパーアイテムの基礎知識

なんちゃってDIY、コスト削減DIYと一線を画するために必要なのは、印刷物のクオリティだと思います。

ここでどれだけ質を上げて、安っぽく見えないようにするかが結婚式DIYの鍵になってるような気がします。

なので今回特に力を入れたペーパーアイテムの自作について予め少しコメントというか心構えを。

Adobe Illustratorは必須

印刷業者に印刷の注文をするのであれば、Adobe Illustratorは必須です。

一応、最近はPDF入稿、Word入稿、などなど対応しているところも増えていますが、

まあ、この記事を読んで手の混んだペーパーアイテムをDIYしようと思うような人が、専門業者で印刷を頼むような内容のものを作るのであれば、事実上必須ということです。


ただIllustratorだけで済むのかというと、画像編集のためにはPhotoshopが欲しかったり、動画編集にはPremiere ProとAfter Effectsが必要で……とかやってると、

結局コンプリートプランを契約することになるんですよね。


まじで買い切りに戻してくれ……

紙種の最低限の知識が必要

専門業者に頼むと良い紙に良い印刷をしてくれます。

ただ、紙種の知識がないと、紙の選択肢に「コート90kg」「アートポスト135kg」「最厚上質紙」とか書いてあっても意味がわかりません。

インターネットを探せば文字で説明はしてありますが、その紙が一体どんな手触りや厚さなのかまではわかりません。


そんなんじゃ思い通りのアイテムは作れない!実際に紙種を触りに行きたい!

という人のために、神保町か銀座伊東屋に、竹尾さんが紙の見本を展示しているスペースがあります。

www.takeo.co.jp


平日しかやってないのですが、確か神保町のほうが品揃えが良かったように思います。


それかプリントパックさん、グラフィックさんといった印刷業者で無料の用紙サンプルを注文する手もあります。

www.printpac.co.jp

www.graphic.jp


まあここまでやる人は狂気的だとは思いますが笑


一応、「~~○○kg」とか書いてあるやつの、重さごとのどちゃくそ雑なイメージを書いておくと、

  • 90kg : 端を持つとたわむ、チラシとかフライヤー
  • 135kg : 端を持ってもほぼたわまない、厚手の紙
  • 190kg~ : 特に厚く、しっかり折ってもぺたんとならない厚紙

まあ紙種によって結構変わってきますので、あくまで目安として。

Kinko'sが意外と便利

Kinko's、みなさんご存知ですか??

自分は今回初めて知りました。そして東京にはめっちゃたくさんあります。

場合によっては24h営業の意味不明な神対応の店舗もあったりします。


できること(ほんの一部)

もちろん即日対応です。紙も1枚単位で買えます。


ちょっとしたものを印刷したい。でもコンビニプリントは紙が安っぽい。自宅のプリンターは印刷が荒いのでイマイチ……。

こんなときはKinko'sがおすすめです。






さて、作ったものを紹介します。

招待状

思えばここからDIYの長く険しい旅が始まった。。。

CDジャケット風招待状

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CDジャケットを結婚式の招待状にするというアイデアは、インターネットの人の真似をさせていただきました。バンドやってるしね。


印刷+加工はザザザワークスさんです。
CD紙ジャケット印刷専門店のZAZAZA WORKS(ザザザワークス) / TOPページ


「見開きジャケット」のDIYタイプ(2枚目写真のような紙が来るので自分で組み立て)
紙はアートポスト240kgで注文しました。


アラベールナチュラル/スノーホワイトの200kgも選べますが、これは名刺とかに使われるような、ほんの少しゴワゴワ感のある高級な紙。
今回はツヤ感が欲しかったので、ツヤのある普通の厚紙のアートポストを選びました。


撮影 : 横浜大さん橋
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2月6日、平日の朝9時、誰もいなかったけどクソ寒かった。


大さん橋で、こういったしっかりめの撮影をするためには、自分みたいな個人での撮影でも申請が必要らしく、簡単な書類にサインさせられた。

特に費用はかからなかったはず。ただ旗と腕章が渡される。

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撮影だけでなく、車も出してくれたまんじゅう、本当にありがとう


まあ、中身に関しては横浜の景色の勝利ですね。
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フォントは「なごみ極細ゴシック」というフリーフォント
font.websozai.jp

これから先も、このフォントはいたるところで使っています。

やや細すぎて視認性が良くないので、フォントのアウトラインをしたあとに「パスのオフセット」で0.数ミリ太くしています。
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返信用はがき

バンフーオンラインショップさんで、ポストカード印刷をお願いしました。
www.vanfu.co.jp

両面フルカラー、上質紙180kgでの印刷です。

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記入をしてもらう紙なので、コート紙でないほうが良いですね。
もっと質にこだわるならケント紙とかなのかな。

添え状カード

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よくあるやつですね。Illustratorで作って、PDF書き出しして、Kinko'sで印刷&裁断です。
紙は最厚の上質紙とかだったかな。

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封筒・切手

作ってからわかったのですが、CDジャケット(128x128mm)を入れるための封筒はなかなか無い。

探してみたところ、SE16というサイズが160x160mmだったのでそれを使うことにしました。ベロが四角の「カマス」というタイプ。


当初は差出人の名前住所も業者に印刷してもらおうと思っていたのですが、

納期が思ったよりも長いことがわかり、封筒だけ買って自分で印刷することに。


Winged Wheelさんで注文しました。

www.winged-wheel.co.jp


差出人住所の印刷ですが、封筒のような特殊形状の印刷は、Kinko'sも対応していないとのことで、

仕方なく、自分の職場にある通常のレーザープリンタで印刷しました(内緒)。


プリンタとの相性のせいか、水平なデータを作っても印刷すると少し傾いてしまうので、オフセットで0.5°くらい傾けて印刷していたなあ。そういえば。


そしてSE16サイズの封筒は定形外郵便なので、郵便料金は120円~です。

結婚式の郵便物で使うような「慶事用切手」は92円までなので、120円は通常のフジの柄の切手になります。
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これだと寂しいのと、ひと手間を出したいので、消印を押す際にご当地特有のイラスト入りの「風景印」を押してもらうことにしました。

上野郵便局は桜と西郷隆盛像とパンダですね。
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ゲストカード

せっかくCDジャケット風招待状なので何かを入れようということで、芳名帳代わりになる「ゲストカード」というのをレコード?風に作りました。
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ただ、あまり大きすぎても書くのがしんどいので、CDがΦ120のところΦ90にしました。


このような特殊形状の印刷は、型抜き印刷ドットコムさんにお願いしました。
型抜き印刷ドットコム|型抜き印刷の専門店

円形だけでなく、自由パスで切り抜いてくれるようです。


これはザラザラ感を出そうと思って、元がややクリーム色のアラベールナチュラル200kgで印刷しています。

席次表

厳密には、席次表+メニュー+コラムですね。

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折加工も含めて、プリントパックさんで注文しました。紙はマットコート180kgです。
www.printpac.co.jp

三つ折りB4のデザインテンプレートがあったのがここだけだったような記憶があります。

厚紙B4フライヤーに、折加工をオプションとしてつけた形です。
きれいに折れ線を付けて折ってくれてありますね。


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内側のテーブル上の写真は、数少ない照明設備で苦労して撮りました。影を出したり出さなかったりが難しかった。

でも苦労した分、ここの出来は夫婦ともに非常に満足しています。まあほぼ全て妻様のアイディアですね。。。

手書き文字は、適当な紙にフェルトペンで書いて、写真に撮ってIllustrator CCの「画像トレース」機能でパス化しました。


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外側の横浜の写真は、招待状の内側と同じ写真をモノクロにして使い回してます。

もちろんモノクロ用に微調整はしてますが。


色味とか配置のバランスはコンビニのネットプリントで何度も試し刷りして確認しました。

ウェルカムボード

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今見返したけど、これの印刷を注文したのが式のちょうど1週間前ですね。

1日納期で注文しているので間に合うっちゃ間に合うのだけど、なかなかの駆け込みスケジュールだ。。。

ポスター

グラフィックさんでの印刷です。
www.graphic.jp

A1ポスターのオンデマンド印刷(インクジェットプリンタで印刷)

オフセット印刷は、鮮明に印刷ができて大量印刷には適しているんだけど、リソグラフィで原盤を作るので少数ロットだと単価が高くなってしまう。

なので今回のウェルカムボード用ポスターのような1枚ものは、インクジェット印刷するのが良さそうです。

写真は招待状撮影のときの1カットですね
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※これはべつもの


実質の作業時間数分。

深夜に入稿したのに数十分後にはデータチェック完了のメールが来ることに、印刷業界の闇を見たような気がしました。

いやきっと夜勤なんだ。そうに違いない。

イーゼル+枠

Amazonで買いました。合わせて5000円くらい


まとめ

とりあえず、主なペーパーアイテムに関しては以上です。

席札等は次回の小物編で紹介します。