写真で振り返る2019年
今年もたくさん写真を撮りました。
選別されLightroomから書き出されたのはデジタルだけで1673枚、フィルムを取り込んだのも加えると+140枚くらい。
加えてフィルムは11月に、昔取り込んだやつを400枚くらい補正し直しました。
ちなみに選別前だと12000枚を超えます。。。取りすぎ
Flickrにほとんど上げているのでそれを振り返りながら2019年のまとめとしたいと思います。
※一部うまく埋め込みになっていないものもありますが、そのうち直します
単焦点を使う機会が減った。
減りました。
85mmを開放付近で使うの大好きおじさんです。
ライブでよく活躍していた85mm, 35mmがめっきり減り、使うにしても50mmや28mmのMFを使うことが多くなった。
たまに50mmのAFを使うくらい。
にしても、撮った写真のうちの殆どがズーム。
なんだかもったいないので来年はもっと単焦点を使っていきたいと思います。
広角は便利(こなみ)
16-35/3.5-4.5を使っていますが、便利です。
あとからトリミングしてもいいですが、やっぱり広角は絶対にズームがいいですね
ディストーションはあえて乗せましょう。
今後とも使っていきたいです。
結婚式めっちゃ行ってる
めっちゃ行った。呼んでいただけるのはとても嬉しいことです。
何より写真が撮れるのがうれしいです。
結婚式は余計なレンズ持っていくのが体力的に辛いので、
レンズは24-70/2.8と、70-200/2.8のみ。+ストロボです。
たくさん撮りました。来年も機会があればぜひ
ストロボをたくさん使った
結婚式とか、照明が厳しい環境だとはストロボは役に立ちますね。
あんま役に立ってるように見えない程度に使うのが良い使い方のように思います。
あとは、どこにどの程度光を当てるのがいいのかを考えながらストロボ調整できるといいですね。
自分は甘えているので基本的にすべてオート+TTL発光しているのですが、2020年はもう少し考えて使っていきたいです。
Lightroom CCを導入した
写真の枚数関係ないですが。
それまで買い切りのLightroomを使い続けていたのですが、ふと思い立って月額課金を始め、今ではiPad現像+選別おじさんになりました。
さらにSDカードからRAWを直接iPadに取り込むことで、より気軽かつスピード感のあるフォトライフを実現できます。
Apple Lightning - SDカードカメラリーダー
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- メディア: Wireless Phone Accessory
Lightroomモバイル+iPad+SDカード取り込み+Pocket WiFi
まあこれだけ揃ってればさすがに便利ですね。
ただ、上記のどこかが欠けるとあまり恩恵は受けられないかも。。。
Lightroomのカタログを年でまとめるようにした
それまでざっっっっくりと季節ごとや、1000ショットを超えるイベントがあるとそれ専用で分けていたのですが、
これもふと思い立って辞めました。
Lightroomって、カタログ内を検索したり、抽出してコレクションにしたり、というのがとても便利だなと今更ながら思いまして、、
その恩恵を活かすためにもカタログはできるだけ大きめに保持しておこうかなと考えています。
Lightroomのカタログやコレクションの運用はかなり自由度があって、人それぞれ使い方は違うし正解はないと思うのですが、
2020年は自分の写真の撮り方に合った運用をやっていきたいです。
なにか良い使い方あったら教えて下さい。
小さいミラーレスほしい
やっぱ大きい一眼レフよりも、小さいミラーレスですね。
フルサイズは別にいらないので、APS-Cとかのミラーレスがほしい。
高感度とかはどうしてもフルサイズのほうが分がありますが
そこを気にしないのであればやっぱ小さく持ち運びやすいのは神です。
来年はミラーレス買いたいです(願望)。
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以上です。みなさま良いお年を
フルサイズは"ボケ"が"大きい"のはなぜか
「フルサイズでボケを活かした写真を撮ろう!!」
こういった文句、ありますよね。
大嘘、と言うつもりはないのですが、なぜそう言われるのかを定量的に書いた記事がどこにもなかったので書きます。
みなさまが光学に少しでも興味を持っていただければ幸いです。
はじめに結論を書いておくと、
- センサが大きいほど、同じ画角を得るための撮影倍率(横倍率)が大きくなり
- それに応じて縦倍率(被写体の奥行き差がどれだけ像面のデフォーカスに変わるか)も大きくなり
- 同じF値で光束の収斂角が同じでも、像面でのデフォーカス量が大きくなる
からです。
これが何を言っているかを、ある程度噛み砕いて書いてみた記事になります。
上の文だけで既にご理解いただけた方は次回の記事でお会いしましょう
"焦点距離"と"倍率"と"35mm換算"
焦点距離
望遠レンズと広角レンズ、どちらもほしいですね。
- 「望遠レンズ」
- 「広角レンズ」
これらを決めるのは、レンズの焦点距離です。
一般的に、焦点距離が
- 長い → 望遠
- 短い → 広角
と分類されます。
http://local-shooting-area.com/technique/syoutenkyori/
この図だけ見ると、なぜここが焦点距離?となりがちなので、こういうことです
平行な光がレンズによって曲がり、1点に集まるまでの距離が「焦点距離」です(乱暴)
ここで、センサの中心から最も端までの距離を とすると、焦点距離 と、その光学系で写し込める最大の画角 との間に
\begin{align} y_{\mathrm{MAX}}=f\times \tan\omega \end{align}
という関係があります。
図がわかりやすいでしょう。
ちなみに、「フルサイズ」と呼ばれるライカ35mm判の最大像高 はだいたい21.6mm、
「APS-C」サイズのセンサでだいたい14.2mmです。フルサイズのだいたい1/1.5ですね。
なので、広角と望遠における焦点距離の大小は
こういった関係です。
一方で、フルサイズとAPS-Cのように、異なるサイズの撮像素子で同じ画角の写真を撮りたいとしましょう。
このように、同じ画角を写すためには、センサが小さいほど、焦点距離の短いレンズを使う必要があります。
逆に言うと、ある大きさのセンサ・ある焦点距離のレンズで写真を取るとき、その画角はフルサイズでは何mmの焦点距離のレンズと同じになるか
を示したものが"35mm換算"の画角という考え方です。
画角が同じでセンサが小さくなる場合、焦点距離を短くする必要がある。
倍率
また光学には「倍率」という概念があります。
大きさ の被写体を写したとき、センサ上には大きさ で投影されているとき、倍率 を
\begin{align} \displaystyle \beta := \frac{y}{Y}\end{align}
と書きます*1。
さて、先程
「センサが小さくなると、同じ画角を写すには焦点距離を短くする必要がある」
と書きました。
これを「倍率」を使って説明することもできます。
同じ大きさ、同じ距離にある被写体を、より小さいセンサに収めたい場合には、より縮小する、すなわち倍率を小さくする必要があります。
ではどれくらい小さくする必要があるか。
もう一度、画角と焦点距離、そして被写体のセンサ上での大きさの関係は、 でした。
倍率は像の大きさに比例し、像の大きさは焦点距離に比例するので、焦点距離と倍率は比例している、と言う事ができます。
余談ですが、通常カメラでの撮影は縮小投影なので ですが、のような撮影ができるレンズがマクロレンズと呼ばれます。またそれも面倒なのでここでは書きません。
F値とNAの話
F値とはなにか
カメラのレンズには「明るさ」を表すF値という量ががあります。
デジカメで、感度もシャッター速度も何もかもオートで撮れるようになった今ではもっぱら"ボケ量"と関係づけられることの多いF値ですが、もともとは写真の明るさを決めるための大事な尺度でした。
F値は、それが同じであれば、フィルムに当たる単位面積あたりの光量(照度≒明るさ)が同じになり、F値が倍になると明るさが1/4になるように定義されています。
これは、センサ面に収斂する光束の立体角と関係していて、次の図のようなイメージで考えることができます。
F値を決めるのは、レンズが取り込める平行光の光束の径 (これを開口径と呼びます)と、光学系の焦点距離 です。
光の量は開口の面積に比例するので、焦点距離が同じとき、開口径が2倍になると取り込める光の量は4倍、F値は1/2になります。
一方で焦点距離が2倍になると、開口径が相対的に1/2になったと考えることで、単位面積あたりの光束密度は1/4、F値は2倍になります。
まとめるとこんな
実際、
\begin{align} \displaystyle\mathrm{F} = \frac{f}{\Phi}\end{align}
と計算されます。
この式から分かる通り、F値が1のレンズというのは、焦点距離が光束径と同じで、収斂角が片側でだいたい30°, 開き角で60°になります*2。
NAとはなにか
ちなみに、NA(Numerical Aperture : 開口数)という概念もあって、F値よりも直接的に結像の収斂角と関係しています。
上の図の収束角 を使って、空気中でのNAは
\begin{align} \displaystyle\mathrm{NA} := \sin\theta \end{align}
と定義されます。
一般には、光束が収斂する空間の屈折率を として です。
いまは収斂側、つまり像ができる側のNAを考えていますが、顕微鏡などでは物体側、拡散側のNAを考えたりもします。
F値とNAの関係は
\begin{align} \displaystyle\mathrm{F} = \frac{1}{2 \mathrm{NA}}\end{align}
となっています。
上の図を見ると「 ?? では?????」となるのですが、収差をちゃんと抑えた(まともに結像する)光学系では となるように設計されているのです。タンジェントは出てきませんし近似でもありません。これを正弦条件といいます。
ここでこれ以上の説明はできないので、もう少し詳しく書いてあるpdfを載せておきます。
http://www.optics.iis.u-tokyo.ac.jp/essay/essay01.pdf
NAに関しては、 に対して であり、Fとは逆に、値が大きくなる方が収斂角は大きくなります。
特にNA=1というのは、上の関係式で とすることでF値が0.5の状態であることがわかりますが、このとき収斂する光線がセンサに平行になってしまうので、これより小さいF値は物理的に成立しません。
色々述べましたが、まとめると、
F値、NAはともに 光束が収斂する角度によって決められる値 で、その角度が大きいほど多くの光を取り込める。
そのため、F値が小さいことを「明るい」と形容される。
となります。
ボケの大きさはどう決まるか
センサ上で、デフォーカスによるボケの大きさは、
- 光束の収斂角(≒F値=NA)
- デフォーカス量(どれくらいピントがあっていないか)
で決まります。
収差、ケラレ、回折を考慮すると若干変わりますが*3、基本的な話をするのであれば幾何的に求めて大丈夫です。
ボケの大きさとして、 1点に集まるはずの光がデフォーカスによって円形に広がった際の半径を とすると、
\begin{equation}
R = d\tan\theta
\end{equation}
となります。
繰り返しになりますが、パラメータは「光束の収斂角」と「どれくらいデフォーカスしているか」の2つです。
念の為、上で書いた収差、ケラレ、回折の影響がどう現れるかだけを一応コメントしておきましょう。
- 収差
- 球面収差の影響で、ボケた光がきれいに広がらず、ボケの端がだれたり滲んだりします。
- 画面の中心以外では、コマ収差の影響でボケのにじみ方が非対称になります(下記のケラレとは別物)
- 加えて色収差(球面収差やコマの色によるばらつき)の影響で、上記のにじみに色が付きます。
- 前ボケ、後ボケ、でボケ方が変わって来るのはこれが原因です。
- ケラレ
- 絞りそのものはほぼ丸い形状をしているのですが、特に大口径レンズで画面の端であるほど、鏡筒のどこかで丸かった光束が遮蔽されます。その結果、ボケもその形状を表し、レモンのような形になります。
- これは光学的な収差ではなく、レンズと鏡筒の機械的構造で決まるものです。
- 回折
- 光も波動なので、開口の大きさが有限であれば、その端で光がにじみ出てきます。
- その影響で厳密に1点に集まるはずの光がにじんだり、厳密に円形になるはずのボケのエッジが滲んだりします。
- これは収差ではなく、どんなに補正しても原理的に起こってしまう物理現象なので、究極的にはレンズの性能に依りません。
- 絞ったときに回折の影響が見えやすくなるのは、スケールが光の波長に近いほど影響が顕著になることと、大口径レンズを開放近くで使う場合は収差の影響のほうが回折よりも大きく残っているためです。
厳密な話は色々ありますが、ボケの大きさを評価したいのであれば幾何的な考察で十分であり、より細かい議論はそこからの摂動を考えればよいのです。
時速100km/hで1時間に何km進めるか、という線形計算で解ける問題に微分方程式を使う人はいませんよね。
横倍率と縦倍率
これまで倍率の話をしてきましたが、そこで述べてきた像の大きさベースの倍率のことを特に横倍率と呼びます。
一般に、「倍率」と言えば横倍率のことを指します。
一方で、縦倍率というものも定義することができます。
縦倍率とは
- ある距離の被写体にピントが合っている周辺で、
- 光学系はそのまま、被写体だけが前後に動いたときの、
- センサ面でピントがずれる(デフォーカスする)量の比
を表します。
横倍率が「大きさ」を定める量なのに対して、縦倍率は「奥行き」を定める量です。
なので、この比がわかると、被写体周辺の前後差が、センサ周辺でどれくらいのデフォーカスに相当するかがわかり、
あとはF値(=像面でのNA)と前項の議論から、ボケのサイズを算出することができます。
そして、一般に
ことが知られています*4(計算で求めるのは下記)
なぜフルサイズはボケが大きいのか(まとめ)
さて、これまで書いてきたことをまとめます。
レンズのF値が同じであれば、光束がセンサに収斂する角度が同じです。
APS-Cからフルサイズ、のように、撮像素子のサイズが大きくなったとき、両者に同じ画角の領域を写し込むためには、センサに写す際の倍率(横倍率)も大きくする必要があります。
倍率を大きくする、というのは、焦点距離を長くする、ことに対応し、両者は比例関係にあります。
※このため、同じ画角を写すレンズでも、フルサイズ用レンズはAPS-C用に比べて焦点距離が1.5倍長くなります。
横倍率を大きくすると、原理上縦倍率はその2乗比で大きくなります。
例えば、横倍率を1.5倍にすると、縦倍率は2.25倍になります。
縦倍率とは、被写体とそれをセンサ近傍で結像させたときの奥行き差の比を表す量です。
その結果、被写体での奥行き差は同じでも、横倍率(焦点距離)を変えると同時に縦倍率も変わり、センサ付近でのデフォーカス量も変わります。
横倍率が1.5倍になれば、デフォーカス量は2.25倍です
なので、同じF値、同じ画角であれば、APS-Cに対してフルサイズはボケの量が2.25倍になります。
ただし、そもそも大きさを定める横倍率を1.5倍にしていたので、画角内の被写体に対する相対的なボケ量で言うと、APS-Cに対してフルサイズはボケの相対的な大きさは1.5倍になります。
これは、APS-Cでフルサイズと同じサイズ比のボケを得るためには、光束径(上での )を1.5倍にすること、すなわちF値を1/1.5にすること対応します。
APS-Cとフルサイズに限らず、その他のセンササイズ違いに関しても、画角とF値が同じならセンササイズの比に応じてボケの相対量は変わります。
(参考)「光束径」がボケ量を決める、という記述
同じF値でもセンサが大きいほうがボケる、という理由を「ボケ量は光束径で決まる(光束径に比例する)から」と説明しているサイトがちらほらあります。
結果としてはそうとも言えるのですが、それが直接的な説明にはなっていないことは注意が必要です。
ボケの量は上で議論したとおり、像面でのデフォーカスとNAで決まり、スキップできる部分はありません。
一方で、「結果的に」ボケの量は有効光束径 と比例することも確認しておきましょう。
これまでの関係式、
- 有効光束
- 倍率
- 縦倍率
- NAとF値の関係
より、被写体の奥行き差からボケ量の相対値を求める係数を とすると*5
\begin{align}
D &:= \frac{\alpha\sin\theta}{\beta} \\
&= \frac{\beta^2\cdot 1/2\mathrm{F}}{\beta} \\
&= \frac{\beta}{2\mathrm{F}} = \frac{f\tan\omega}{Y}\cdot\frac{1}{2\mathrm{F}} \\
&= \Phi\times\frac{\tan\omega}{2Y}
\end{align}
となり、有効光束径 と比例します。
は被写体の大きさで、同じものを撮っているとして固定しても良いでしょう。
一方で、 は画角で、フィルム上またはセンサ上にどれくらいの大きさで被写体を写すか(フレーミング)に相当します。
これはどの焦点距離のレンズを使うかや、センサのサイズをどれくらいにするかに依りません。
なので、同じ被写体を写すとき、画角(=写真における被写体の割合)を同じにする場合は「有効光束径が大きいほうがボケやすい」ということもできますし、
逆に同じレンズを使う場合は、「画角を大きくする=倍率を大きくする=被写体に近づく、ほうがボケが大きくなる」ということもできます。
「有効光束」と「画角/フレーミング」2つの観点から、一般的に言われる下記の現象が説明できます。
(参考の補足) では?
なお前項の説明で、 としましたが、厳密にはボケの大きさは
\begin{equation}
D:=\frac{\alpha\times\underline{\tan\theta}}{\beta}
\end{equation}で決められるべきです。そのとおりです。
ただし、現実的な単焦点のF値が1.8や2程度、そのときNA=が0.25、が0.2582...で乱暴に言ってしまえばだいたい同じになること、
また、比例してしまうとしたほうがその後の議論がわかりやすいので近似しました。
なので厳密性を重視して訂正するならば、
F値 > 2程度であればほぼ比例するとみなせる
くらいでしょうか。再度計算しましょう。
\begin{align}
D &:= \frac{\alpha\tan\theta}{\beta} \\
&= \frac{\beta^2\cdot \frac{\sin\theta}{\cos\theta}}{\beta} \\
&= \frac{\beta}{2\mathrm{F}}\frac{1}{\cos\theta} =\frac{\beta}{2\mathrm{F}}\frac{1}{\sqrt{1-1/4\mathrm{F}^2}} =\frac{\beta}{2\mathrm{F}}\left(1-\frac{1}{4\mathrm{F}^2}\right)^{-\frac{1}{2}} \\
&= \Phi\times\frac{\tan\omega}{2Y}\left(1-\frac{1}{4\mathrm{F}^2}\right)^{-\frac{1}{2}}
\end{align}
となり、 に関する非線形ファクタが残ります。
この係数は、
のとき1.1547...
のとき1.0706...
のとき1.0327...
であり、程度にもよりますがF値がある程度大きくなってきたらほぼ1とみなして良いでしょう。
(参考)縦倍率のと横倍率の関係
縦倍率が横倍率の2乗になることを説明しておきます。
物体と像の距離関係を表すレンズの公式があります。
\begin{equation}
\frac{1}{a} + \frac{1}{b} = \frac{1}{f} \tag{1}
\end{equation}
はレンズから被写体の距離、 はレンズからセンサまでの距離、 はレンズの焦点距離です。
はいずれも、レンズから離れる方向を正としておきましょう*6。
横倍率 が
\begin{equation}
\beta= \frac{b}{a}
\end{equation}
で表されることくらいは、中学か高校でもやるはずですね。
縦倍率は、(1)式が成り立っている状態で、
が動いたときに、 がどれだけ動くか
を表すものです。
なので微分して を求めましょう。
\begin{equation}
\Delta b = \frac{\mathrm{d} b}{\mathrm{d}a} \Delta a
\end{equation}
です。
(1)式の両辺を で微分すると
\begin{align}\frac{1}{a} + \frac{1}{b} &= \frac{1}{f} \\
-\frac{1}{a^2} - \frac{1}{b^2}&\frac{\mathrm{d} b}{\mathrm{d}a} = 0 \\
\frac{\mathrm{d} b}{\mathrm{d}a} &= -\left(\frac{b}{a}\right)^2 \\
&= -\beta^2 \end{align}
となり、すなわち
\begin{equation}
\Delta b = -\beta^2 \Delta a
\end{equation}
となります。
これからわかることは、
- が正(被写体が遠ざかる)だと は負(ピント位置はレンズに近づく方向にずれる)
- その移動量の比は、横倍率 の2乗である
以上です。
インターネットを新しくした
という、知能ゼロレベルの見出し。
Softbank光(マンション、NTT回線)
から
に。
auひかりのマンションのタイプGという契約は、G.fastという通信方式で各部屋にインターネットを運んでいて、
VDSLと同じメタルケーブルを使用していても、100Mbps から 664Mbps にスピードアップができるらしい。(いずれも下りの理論値)
ちなみに光有線は1~2Gbps。これでも同じくらいの値段払ってるの、意味わからんよなあ。
計測してみたら90Mbpsくらいは出てて、VDSLよりはマシっしょとの感想。
==KDDI スピードCheck [2019/10/30 01:54:36] ==
ご利用サービス:auひかりマンション(タイプG(G契約)、都市機構G(DX-G))
プロバイダ:So-net
接続方法:有線LAN(ケーブル接続)
測定地域:〒110-****
測定サーバ:東京 サーバ下り速度:91.60Mbps
上り速度:93.23Mbps
http://spchk.kddi.com/
==============================
このG.Fast、auひかりで2018年に導入されはじめたらしく(NTTでは未導入)
光回線のインターネットを電話回線に無理やり通すという提供の仕方が、
進歩する日が来るのかと若干感心してしまった。
一体、何が新しくなったのだろう。
最近のマンションでは各部屋まで光ファイバで配線する方式も増えてる。
そんな中で、VDSLをほんの少し、延命?させるコストメリットはどれほどのものなんでしょうね。
情報化社会で、ソフトばかりがありがたがられる傾向があるけれども、
インフラもこれまでの勢いで、頑張ってください。
(追伸)
この記事は短いですが、今(また)長い記事書いてます。
一眼動画で音声にこだわるには
動画作りました
白黒ネガフィルムの自家現像をした動画を作りました。
www.youtube.com
作業の中身については、多分このブログでいつか補足します(たぶん)。
一方で、動画の編集というか録画そのものがとても大変で、Youtuberは本当にすごいなという気持ちになりました(小並感)。
またその際に動画に音声を乗せる方法を少し調べたので、忘備録として書いておきます。
動画への音声の入れ方
カメラ内蔵マイク
https://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d800d800e/system_name.html
- メリット
- 接続方式としてはノイズが少ない
- 他のマイク、レコーダー等機材が不要
- デメリット
- AF駆動の音が乗りやすい(特にコントラストAFの一眼レフ)
- 指向性がない
一眼レフ、ミラーレスに限らず、スマホでも音声付きの動画が当然のように撮れます。
マイクはインターフェースを介さず基盤に直結しているので、接続や伝送のノイズはほとんどありません。
ただ欠点が無指向で、カメラに近いこと。
最近のミラーレスではかなり低減されていますがAFの駆動音や、絞りの駆動音、ボタンを操作する音、撮影者の声や呼吸、
そういったものがかなり入りやすくなってしまいます。
また動画専用のビデオカメラと違い、良くてステレオ、さらに無指向のものが殆どで、音場の再現性は諦めたほうが良いです。
(ビデオカメラは最近では5.1chが殆どですね)
外部マイクを直入力
- メリット
- マイクを自由に選べ、音質・指向性・配置にこだわれる
- 下記の別撮りに比べて編集が楽
- デメリット
- 別途マイクが必要(コスト)
- 接続方法によっては多少のノイズが出る(後述:記事内リンク)
このタイプを最近良く見ます。
内蔵のショボマイクに比べて、遥かに音像の再現性や解像度は上がります。
さらに「比較的安い外付けマイクを買うだけで、かなり良い目の音が撮れる」というのはとてもコスパが良いと思います。
しかし、殆どの外付けマイクでは一定のところで耐ノイズの限界が来ます。
その律速は、カメラ内部のプリアンプによるノイズです。
- オーディオ用のポータブルアンプ
- プリアンプ内蔵のXLRアダプター
などで信号を増幅し、カメラのプリアンプをできるだけ使わないようにすることで、圧倒的に音質を改善することができます。
ポータブルアンプ
FiiO K3 ブラック USB DAC/アンプ USB Type-C端子採用/AK4452 DACチップ搭載/DSDネイティブ再生対応
- 出版社/メーカー: Fiio
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プリアンプ内蔵のXLRアダプター
パナソニック XLRマイクロホンアダプター ルミックス DMW-XLR1
- 出版社/メーカー: パナソニック(Panasonic)
- 発売日: 2017/03/23
- メディア: Camera
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- 出版社/メーカー: ソニー(SONY)
- 発売日: 2012/10/26
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良いマイクを買ったはいいが、更に高品質を考えるとどうしたらいいのかわからず、あれこれ試行錯誤しているブログがインターネットには多い印象です。
音声別録り
https://panproduct.com/blog/?p=87015
- メリット
- 音質がレコーダー律速になり、品質としては最高
- デメリット
- 編集(映像との同期)がめんどい
- 音声レコーダの録音開始忘れ等、オペレーションの弱さ
最強のやつです。
餅は餅屋、ではないですが、音声を録るならやはり音声レコーダー、
特に、いわゆるリニアPCM(Pulse Code Modulation)レコーダーという、wavで撮れるレコーダーが最強です。
マイク内蔵のみのハンディタイプと、XLRで外部マイクをつなぐ前提のタイプ(これはフィールドレコーダーと呼ぶかな)があります。
マイクの品質、ノイズ耐性で優位なだけでなく、通常カメラ内ではmp3/aacで圧縮されてしまうのに対して無圧縮録音が可能で、理論的にも音質は最強です。
ただし、機器が増えることで、音声マンがいることを前提にしたオペレーションになると思います。
上記の画像のように、ホットシューにつけて運用、という手もありますが、わざわざレコーダーを使うのであれば下の絵のような運用になるのではないでしょうか。
そしてこのレベルになると、状況に応じて最適なマイクとその配置を決める必要があり、専門の知識と経験が必須です。
沼を感じますね。。。
ハンディタイプ
TASCAM リニアPCMレコーダー DR-05VER2-JJ
- 出版社/メーカー: TASCAM
- 発売日: 2016/11/12
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フィールドレコーダー
TASCAM リニアPCMレコーダー デジタル一眼レフカメラ用 DR-70D
- 出版社/メーカー: TASCAM
- 発売日: 2014/11/28
- メディア: エレクトロニクス
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マイクの種類(接続方式)
XLR(キャノン)
https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=2A28-6HLB
バランス接続で、通常の信号と逆相の信号を同時に流して、受け手で反転させて加算することで、ノイズのみを消すことができます。主に長距離伝送で効果が出てきます。
通常はこのキャノン端子ですが、オーディオ業界、とくにポータブルオーディオの世界ではΦ2.5の""バランス""端子が使われているようですね。
原理と目的は全く別のようですが。
TRSミニ(Φ3.5ステレオミニジャック)
https://www.sengoku.co.jp/mod/sgk_cart/detail.php?code=EEHD-05R3
よくあるイヤホン用ジャックです。
1本のピンにステレオなら3つの接点を詰め込んでいて、かなり小型ですがノイズや接触不良に弱い。
そしてマイク用のジャックはプラグインパワーで電源も常時流しっぱなしにしているので、突き詰めていくと音質的には望ましくない。
(普通に使う分にはそう困らない+サイズ&コストのメリットが大きい)
ノイズ対策
「音質」とはなにか
「音質」という表現は非常に幅が広くて曖昧なのですが、
この記事では「音の解像度と再現性」を指すことにします。
ノイズの量、音場の再現性は「音質」とは呼ばないようにします。
もちろんノイズも音質の一つなのですが、
マイクの性能でノイズが乗っているのか、
接続・設定が悪いからノイズが乗っているのか、
高級マイク=音質がいい=ノイズが少ない動画が取れるのか、
みたいなところがごっちゃになるので、ここでは分けています。
個人的には瀬戸弘司が高級マイクを買ったのにステレオミニでつないでノイズが多いとか言ってて悲しくなったから、ということもあります。
また音の解像度を低下させる要因は主に3つあって、
- マイクの特性
- 信号処理・伝達
- 圧縮
です。
ただ、一眼動画の範疇ですと、音質そのものはマイクの特性で決まることが多いかと思います。
ゲインが適正でないため潰れたり、ノイズが多すぎて音質がどうとかいう話ではなくなってしまう場合が多いのではという個人的な感想です。
そして、マイクの周波数特性がどうとかいう話になってくると大変なのでここでは扱いません。
何がノイズを発生させるのか
もう何度も書いていますが、一眼動画に関して言うと、ほとんどがカメラ内部プリアンプが原因です。
いくらマイクそのものを良くしても、構造的に不利なプラグインパワーのステレオミニでつなぎ、内蔵プリアンプを通せば、ノイズは増幅されてしまいます。
次いで、電源周りのノイズが影響してきたり、バランス接続をすることで伝送ノイズを減らしたり、高感度マイクを使うことでゲインを下げられるという話もありますが、上記に比べたら軽微です。
対策
- 内蔵プリアンプの性能が良いカメラを使う
- スペックに謳われていないので実機比較するしかない
- 内蔵プリアンプを使わない or そこでゲインを上げすぎない
- 外部プリアンプを使う
- 外部レコーダを使う
- XLR接続を使う(ケーブルが長い場合)
- 長距離伝送の場合
以上です。