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ゲームの配信をしたい

タイトルそのまま、半年くらい前にゲームの配信がしたくなりました。



今は不自由なく配信できている状況なのですが、

段階とやりたいことに応じて、どれくらいのものが必要なのかをまとめてみました。


【スプラトゥーン】 プライムシューターコラボで神エリア【後付実況】

これは配信とはあんまり関係ない。


キャプチャーボード

これがないと、PCに映像が取り込めません。できることは主に

  • USBまたはPCI-expressでPCに接続
  • HDMI(またはアナログ映像)を入力
  • PC上でなんらかの形で映像を認識できる*
  • パススルー出力できる**


*アマレコ等のキャプチャソフトを通すのが基本。OBS等の配信ソフトで認識もできる
**入力した映像をPCに送ると同時に、遅延のない映像信号として分配出力ができる。PCに送った映像は必ずデータ変換するので遅延が生じる。



こんなところです。

配信するだけならキャプボだけで十分。

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マイクとオーディオインターフェース

実況などをするために自分の声を入れるにはマイクが必要です。

PCに接続できるマイクは大きく3種類あります。

  1. USB接続
  2. ライン(3.5φプラグ)接続
  3. キャノン(XLRコネクタ)接続


USBとライン接続は、そのままPCにつなげるので問題無しです。

キャノン接続の場合、基本的にオーディオインターフェースを挟まないといけません。
(XLRをUSBやラインに変換する手もあるにはある)


オーディオインターフェース(オーディオI/O)は、PCの音声入出力を補助する装置です。
主にDAW等で楽器やマイクの音を録音する際に使われたりします。できることは

  • キャノン/ライン端子を入力。
  • PCにUSBで接続し、音声を認識。
  • チャンネル数(つなげる端子の数)が多ければ、多くの楽器/マイクを独立して入力できる*。
  • ヘッドホンをつなぎ、入力した音声と、PC上の音声も聞くことができる。


*チャンネル数は安いもので2, 多いと4~8, 強いやつは16,18,20以上とか。それだけたくさんの楽器を同時録音できるということ。


こんなところです。
オーディオインターフェースを使ったほうが音がいいらしいので、これを使うのもありですね。

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手軽なものは1万から2万

Roland ローランド オーディオインターフェイス DUO-CAPTURE EX UA-22

Roland ローランド オーディオインターフェイス DUO-CAPTURE EX UA-22


良いものはもうちょいしますね


PCを使わないゲームプレイ

キャプチャーボードからパススルーした信号をTVに送っている場合、
PCの電源を入れておかないとキャプチャーボードに通電されず、ゲーム映像が一切見えません

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ゲーム→TVのバスはキャプチャーデバイスとは別に用意しておく必要があります。

そこで、キャプチャーボードの手前に分配器をかませておきます。

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そうすると、PC電源を切ってキャプボがついてなくても、テレビに映像が映ります

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分配器はHDMI対応のが良いですね


録画をしたい

一番上に載せたような動画を撮りたいです。

アマレコなどのキャプチャソフトや、OBS(Open Broadcas Software)とかのキャプチャ兼配信ソフトを使えば、
PC上で即座に保存することができます。これが一番簡単。


ただしこれもPC必須なので、録画だけするのにPCをいちいち立ち上げたくない、という場合は使えません。

PCを使わないためには、HDMI録画ができる外部機器が必要になりますね。
(録画した動画を見るのはPC必須なので意味がないという説もありますが。。。)


HDMIからPCレスでUSB機器に録画する道具、こんなものがあります。


上の製品でできることとしては

  • HDMI入力してUSBに保存(H264の.mp4形式)
  • HDMIでパススルー出力
  • 音声のみを3.5φジャックで出力
  • マイク入力して合成もできるっぽい(試したこと無し)

これを使うことで、ヘッドホンを音声出力端子に挿して、テレビからでなくても音を聞くことができます。

接続場所としては、分配器とテレビの間でOK

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これならPCを切っていても録画ができます。


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Skypeなどで通話をしたい

通話しながらのゲーム。いいですねえ。

友達がいれば、の話ですが。



通話しながらのゲームしながらの配信をするには、考慮することが増えます。

  • PCの音声(Skype等の通話相手)をヘッドホンで聞きたい
  • ゲームの音声もヘッドホンで聞きたい
  • ゲームの音声は配信したい
  • マイクの音声はSkype等に入力しつつ、配信に加えたい


マイク音声をPCに取り込むのは先述しました。

配信にゲーム音声とPC音声を乗せるには、配信ソフトで設定をすればOK。



問題はそれを自分でどう聞くか。

配信ソフトと同じ、PC上の音を聞くと、ゲーム音声は多少遅延があってきついです。


なので、PCの音声と、「遅延のないゲーム音声」を何らかの方法で合成する必要があります。
そのためには

  1. オーディオインターフェースでまとめる
  2. ミキサーでまとめる
  3. Belkinロックスターを使う

のどれかがいいところなんじゃないでしょうか。



ちなみに、Wii UPS4などはコントローラーにヘッドホン端子が有ります。

上で書いたレコーダーの音声出力から音を拾えば、本体から有線でつながっていることになり、

無線を介しているコントローラーからの音声よりも遅延が少ないです。
(コントローラー側の遅延も小さいですが)

1. オーディオインターフェースでまとめる


さて、すでにオーディオI/Oでマイク入力している場合、

かつそのI/Oのチャンネル数が3以上あれば、モノラルマイク+ステレオゲーム音声で、

欲しい音声をそこに集約できます。



純粋な「オーディオインターフェース」としては、3チャンネルのものはほぼ無くて、

4チャンネルからが普通ですね。

Roland ローランド オーディオインターフェイス QUAD-CAPTURE UA-55

Roland ローランド オーディオインターフェイス QUAD-CAPTURE UA-55




最近は生放送用にか、3チャンネル以上のミキサーにオーディオI/O機能をつけたものも

ぼちぼち売られています。

BEHRINGER ベリンガー XENYX 302USB ミキサー

BEHRINGER ベリンガー XENYX 302USB ミキサー

安定のベリンガー。音質は良くないけど形式だけなら。



こっちのほうがコスパは良さそう。




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ゲームから直接伸びてる赤線は、さっきのHDMIレコーダーをかませても同じ。



オーディオインターフェースでまとめることの利点は、下で書くような余計なものを買わなくて済むこと。
(まあ、ミキサー兼オーディオI/Oのものを買ってると捉えることもできる)


欠点としては、大体がUSBバスパワーで動くので、PCが無いと音すら聞けないこと。

あと、4ch以上の「純オーディオI/O」は大体高性能機種なので、音質が良い高価なものになってしまう。



「I/O機能のついたミキサー」であれば、基本的に外部電源で動くので、PCなしでもOK

これ良さそうね。


2. ミキサーでまとめる


ミキサーは一番確実だけどそのためだけに用意するにはもったいない。

普段から外部ミキサーをつかう稀有な人向けの方法ではある。


ちなみにゲームで2chとPCで2chなので4チャンネル以上のミキサーが必要。



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ミキサーを使うメリットとしては、外部入力が増えたときにでも対応しやすいってことかな。

ヘッドホンはミキサーに常時繋ぎっぱなしで、あらゆる音をそこでまとめたい、って用途向け。

iPodをつなぎたい。楽器をつなぎたい、などなど。


さらにこれに加えて分配器とレコーダーを挟めば、PCレスでもゲームと録画ができます。


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だんだんカオスになってきた。けどこれが今の自分の現状。

3. Belkinロックスターでまとめる

仰々しいミキサーを使わなくても、Belkinからロックスターという素晴らしい商品が出ています。



これは、ステレオイヤホン端子が6つあって、それぞれが入出力に対応しているすぐれものです。


1つの音源を5人までで聞くことができるだけではなく、

5つまでの音源を一つのイヤホンで聞くことができるのです。


なので、簡易ミキサーとしてこれを使う手もあり。しかも安い!!




配信せずに、通話しながらゲーム音声が聞きたい場合も、

PCとゲームをこれに繋いでヘッドホンを挿せばOK。


ちなみにiPhone等のイヤホンマイクには対応していないので、マイクは外部のものを使う必要あり。


グラウンドループ(おまけ)

ちなみに、オーディオインターフェースを使わないでXLRコネクタのマイクを繋ぐとどうなるか?

これに以前困ったので書いておきます。



まず、XLRコネクタのマイクは、ダイナミック/コンデンサ共に、変換プラグを使ってPCのマイク端子に

つなぐということはしないほうが良さそうです。


PCのマイク端子からは、繋いだPC用マイクを駆動するための電流が流れていて、

それがダイナミックマイクには悪さをするらしいです。ノイズが出たり、壊れたりするらしい。


コンデンサマイクに関しては、XLR→ステレオフォンで変換してしまうと電源は来ないのでそもそも使えない。



なので一旦ミキサーにマイクを繋いで、それをPCに送るということを考えましょう。

ミキサーからPCにマイク音声だけを取り込むには、ミキサーのオグジュアリバス(AUX)*から、

マイク音声だけ選んで、PCのマイク端子に送ればOKです。

*オグジュアリバスとは、全部の音をまとめた音声ではなく、いくつかの音を選んで別ルートに出したいようなときに使われる信号ルートのこと。ライブハウスなどでは、リバーブを掛けたい音声だけを抜き出して、外部にあるリバーブエフェクターに送ったりしている。


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さてこれで一見うまくいっているように見えるのですが、図の左下のようにPCとミキサー間で「ループ」ができると、

ノイズが増幅されてしまうという、「グラウンドループ」という現象が起きます。

www.dtmstation.com

※ もしかしたら、PCマイク端子に流れているプラグインパワー電流のせいもあるかも?



対策としては、上の記事にあるようにDI*などをかませて回路的に分断して、ループを取り除くこと。

*DI(ダイレクトボックス)は主にギターやベースから直接出た高インピーダンスの信号をミキサーに送るためにインピーダンスを下げるための箱。パッシブタイプはコイルによる相互誘導を使ったトランスと呼ばれる装置で変換、アクティブタイプはトランジスタを使った回路でもっとしっかりと変換。



DIを使わなくても、トランスで回路的に分断するのが目的なので、オーディオアイソレーターというものを使えばOK





ちなみにオーディオアイソレーター。Amazonで安く売っていたので買って試してみましたが、それよりも、

オーディオI/Oを通してPCとやり取りしたほうが圧倒的に安定するし拡張性が高いので、

今はお蔵入りしています。


まとめ

こんなに苦労する必要は無いと思います。


なによりこのブログにまとめるのが大変だった。